第二十一話「故郷の友よ」7


こうして8月18日の政変が起き、土佐勤皇党の獄が始まりました。


勤皇党の帰藩が命ぜられますが、龍馬等海軍塾の塾生は命令に背いたため再び脱藩の身になってしまいました。
龍馬始め、土佐藩の塾生は悔しくてたまらなかったでしょうね。


極論かもしれませんが、土佐勤皇党の志士の多くは大儀に名を借りた私怨だったんじゃないかと思います。
生まれてから上士に虐げられていた、その鬱憤を晴らすための。


そのドンとして武市にはプライドがあった。
大儀のためだったら、桂小五郎のようにプライドなど捨て、生きぬくべきだった。
長州に亡命するなり、その身の振り方はいろいろあったはずだ。


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